北海道の内陸、空知管内に位置する芦別市。北海道の真ん中やや西寄りの、北緯43°東経142°に位置します。市域面積は道内ではトップ5の865.04平方kmもあり、全国的にも上位に位置する広さ。そしてそのうち森林が約89%を占める、非常に自然豊かなまちです。
内陸でしかも盆地という立地条件のため、季節ごとあるいは1日の寒暖差が大きく、夏冬の気温差は60℃近くに達します。しかしそれは、四季の特徴が際立つということ。この寒暖差のおかげで花や木々は鮮やかな色彩をみせ、作物は美味しく実るのです。
芦別はどの季節に来ても、北海道ならではのダイナミックな気候が感じられます。
芦別では北海道の開拓時代以来、農業がまちの産業として根づいていました。しかし明治時代後半になると空知の他のまち同様、芦別でも石炭の採掘が本格化。炭鉱のまちとして最盛期には7万5千人を超える人口を抱え、芦別は大きく発展しました。
しかし昭和30年代、石油へのエネルギー転換により、全国の炭鉱が閉山する中、平成4(1992)年、芦別の坑内掘り炭鉱も終焉を迎えます。今も残る炭鉱の遺構が、当時の隆盛を物語ります。
炭鉱と並んで芦別の経済を支えてきたのは、農業と林業。農産物は人気の米やメロンを筆頭にじゃがいもやゆり根など、品質の良さで知られています。近年では、木工芸品も注目。そして炭鉱まち特有の伝統として受け継がれてきたガタタンや甘いお菓子などは、素朴なおいしさがいつの時代も愛されています。
まちの隆盛時(昭和30年代前半)から市民芸能発表会や市民美術展が開催され、今でも市民芸術祭が毎年行われています。文化的な取り組みが途絶えることがないのは、芦別市民の心の豊かさの表れでしょう。いろんな側面から楽しめるまち、それが芦別です。