戦後まもなく、芦別市内の中華料理店「幸楽」で初めてメニューとして登場したガタタン。そんな歴史の中で、「きんたろう」の「ガタタン」は、豚骨から丁寧にとったダシに、具はガーダ(すいとんに近い小麦だんご)にちくわやナルト、フキ、タケノコなどが入る、まさしく正統派の一杯です。
とはいえ、きんたろうの開店は平成元(1989)年。幸楽とは営業する時代が違いながら、正統派というのには理由があります。それは先代のお母様が、幸楽で実際に働いていたから。お母様が、提供する側としてハッキリ記憶していた元祖の味に、先代ができる限り近づけて作ったのが、きんたろうのガタタンなのです。
現在の二代目店主は、先代の義弟にあたる笠井寛生さん。義理のお母様がガタタンの生き証人という影響なのか、笠井さんもガタタンの味や歴史には非常に詳しく、楽しくお話ししてくださる方です。きんたろうのガタタンについては「ウチは和風のダシが特徴です。昔ながらの作り方なので化学調味料は使いません。あとはガーダが入ることですね。あまり見ない食べ物なので、珍しがるお客様は多いです」と語ってくれました。
きんたろうは、ガタタンメニューの多さとユニークさでも人気を集めています。基本のガタタンスープこそ正統派ですが、そこにチーズ入り、カレー味、白玉入りなどバリエーション豊富。アレンジでは定番のラーメンにチャーハン、うどんのほか、芦別でもここにしかない「ガタタンスープカレー」があります。カレーライスも人気のお店だからこそ、こんな驚きのコラボメニューが作れるのでしょう。
その他、卵白をメレンゲ状にして混ぜて焼く、ふっくらした食感のお好み焼きも人気。ガタタンを食べに訪れたはずが、きっと多彩なメニューに目移りしてしまう。それもきんたろうの楽しさです。
芦別市北4条西1丁目3番地19
営業時間/11:00~14:30、17:00~20:30
(※都合により早く閉店する場合がございます。)
休/不定休(主に月曜)
問合せ/0124-22-8205