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星の降る里百年記念館

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芦別のあゆみを楽しみながら学べる施設

星の降る里百年記念館

道の駅と隣接する「星の降る里百年記念館」は、平成5(1993)年、芦別開拓100年を記念して建てられた施設です。まず目に入るのが3本のタワーですが、これは宇宙へのメッセージ「過去」「現在」「未来」を表現したオブジェ。中にはどんな展示があるのか、紹介していきましょう。



卓越したビジュアルで、芦別の歴史、自然、文化に触れる

スタードームと崕山のジオラマ

展示は大きく8つのカテゴリに分かれています。館内中央にあるのが「スタードーム」(左)。芦別の美しい星空を疑似体験することができ、星座の勉強もできるミニシアターです。

「豊かな自然と動植物」コーナーには、貴重な高山植物があることで知られる、芦別の「崕山(きりぎしやま)」の迫力満点のジオラマ(右)があります。崕山の切り立った独特の姿もさることながら、まるで生きているかのような高山植物の模型など、驚きのリアルさを楽しんでください。



生活に根ざした展示には、懐かしさと驚きがあります

展示物は大きなものから細かいものまで多彩。旧石器時代から昭和まで、昔の暮らしをほうふつとさせるものがメインとなっており、タイムスリップした感覚を楽しむことができます。「先住民の文化」コーナーでは、北海道指定有形文化財の「クマ形石製品」など滝里遺跡群から出土した遺物や、アイヌの生活用具を展示。新旧の民具が見やすく整理された「開拓移民の歴史」コーナーは、開拓が始まった明治から、昭和までの生活を思い起こさせてくれます。


先住民の文化コーナーと開拓移民の歴史コーナー

(左)滝里遺跡群から出土した縄文時代の遺物が多数展示される「先住民の文化」コーナー。(右)昔の人々の暮らしが見える展示は「開拓移民の歴史」コーナーにあります。



百年記念館で、芦別市民の豊かな心を知る―元館長の長谷山さんに聞きました

大正から昭和にかけて、芦別では文学や演劇、音楽など多彩な文化が花開きました。この理由について、星の降る里百年記念館の館長であった長谷山さんに話を聞きました。

「炭鉱で働く人たちが、仲間を募って文学などのサークル活動を始めたんです。その道の有名講師を招いて勉強していたほどの熱心さで、それに市民が刺激を受けて、一緒に、あるいは競うようにして文化が発展した。そうした意識の高さが、芦別の文化レベル向上につながったんです。」

「芦別と文学」コーナーには、芦別ゆかりの小説家・葛西善蔵の資料が豊富。また歌人・西村一平(故人)が師事していた与謝野寛、晶子夫妻の貴重な資料も展示されています。


旧産炭地の芦別ですが、空知のほかのまちに比べると、芦別の街なかには目立つ炭鉱遺産が少ないように思えます。

「芦別は炭鉱以前は農業のまちで、すでにまちの基盤がありました。今はそこに戻っているともいえますね。炭鉱ありきで開けたまちではないので、炭鉱施設は山間部にあり、市街地には少ない。逆に近隣の歌志内市や上砂川町は炭鉱、つまり山や谷を中心にまちが広がったので、炭鉱遺産は市街地にもあります。ほかの炭鉱まちと芦別は、まちの成り立ちが違うんです。」


「産業の歴史」コーナーには炭鉱をはじめ、農業や林業など芦別の産業の歴史が展示されています。中でも「マジックビジョン小劇場」は必見。舞台は昭和28年の炭鉱長屋。スイッチオンで長屋に人の映像が現れ、炭鉱街で暮らす人々の姿を寸劇仕立てで見ることができます。昭和14(1929)年頃の建物であるこの4軒長屋は、戦後もしばらく残っていたそうです。映像技術とともに、当時の生活を垣間見ることのできる内容も素晴らしく、長谷山さんは「炭鉱の仕事の展示を見る機会は多いと思いますが、長屋で暮らす家族の生活も知ってほしくて、この内容にしました。」と語ります。


昭和の暮らしは、「展示収蔵庫」にある数々の収蔵品からも感じることができます。芦別の学校や鉄道などに関する豊富な展示物の中、ひときわ目を引くのが自動車。「スバル360」など3台が展示されています。小さくても夢があった名車の姿には、世代を問わず引きつけられるはず。また展示収蔵庫はイベントホールとしても利用できる作りになっています。


(左上)「芦別と文学」コーナー(右上)「産業の歴史」コーナー(左下)マジックビジョン小劇場(右下)3台の名車

(左上)「芦別と文学」コーナー。歌人・西村一平(故人)による与謝野夫妻の資料は「西村コレクション」として名高いものです。(右上)「産業の歴史」コーナーに展示されている、時代を感じさせる炭鉱の火災防止ポスター。大きく描かれているのは山の神(女性)で坑内での喫煙を注意する絵が描かれています。(左下)建物も人物も1/10スケールで統一された、非常にリアルなマジックビジョン小劇場。(右下)「展示収蔵庫」でピカピカの状態で展示される、3台の名車たち。


展示会1展示会2
常設展示のほか、期間ごとに様々な展示会も開催されています。展示会のみの観覧は無料です。




データ

星の降る里百年記念館

芦別市北4条東1丁目1番地3
開館時間/9:00~17:30(入館は17:00まで)
料金/一般200円、高校生100円、中学生以下無料。団体割引あり
休/月曜、火曜(7月・8月は月曜日)、12月29日~1月3日
問合せ/0124-24-2121

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