芦別からおいしいチーズやバターなどの手作り乳製品を生み出している、横市フロマージュ舎。家族のために作った乳製品をみなさんに食べてもらいたいという想いが、高い品質の製品づくりにつながっています。
横市フロマージュ舎の代表取締役・横市英夫さんは、道内のチーズ作りのパイオニアの一人です。「酪農家自身がチーズを作ったのは、僕が一番早いんですよ。昭和54(1979)年でしたね。当時は日本にはチーズ作りの技術もなかったから、独学でカマンベールチーズを作りました」とのこと。北海道のチーズの歴史は、芦別の横市さんを抜きにしては語れないのです。
芦別の酪農は必ずしも盛んとはいえませんが、横市さんによると「芦別は農業に適した気候なので、牧草もいいものができるんです。草が良ければ当然、良い牛乳がとれますからね」。やはり芦別の自然は多くの恵みをもたらしてくれるようです。とはいえ、なぜ横市さんは当時の日本では普及していないナチュラルチーズを作り、販売しようと思ったのでしょうか。
「自分で作った牛乳を、生産者から消費者に直接届けたかったんです。最初は家族のために作った…というか、売れなかったから家族で食べていたんだけどね(笑)。それを全国に広げたいと思ったんです。僕は酪農家なので、ビジネスに疎かったのが良かったのかもしれないね」。ナチュラルチーズという新たな食文化の先陣を切ることができた理由は、損得勘定ではなく、純粋な想いでした。
横市フロマージュ舎のチーズやバターは、濃厚なおいしさが何よりの特徴で、生乳の良さを感じさせてくれます。カマンベールチーズは非常にまろやかなタイプでクセがなく、どなたにも好まれるでしょう。
気になるのは「ヨーグルトチーズ」という商品(上写真)。こちらは「新鮮な牛乳に乳酸菌を入れて作ったヨーグルトを、独自のチーズ製法で濃縮し、砂糖、はちみつ、塩を入れ、食べやすい味に仕上げたもの」とのこと。生乳の水分を調整し、ヨーグルトとチーズの中間くらいの味わいを作り出した「ヨーグルトチーズ」は、ぜひ一度食べてほしいおいしさです。
乳製品の購入は横市フロマージュ舎や下記公式サイト、道の駅で。ふるさと納税の返礼品としても取り扱っています。また、道の駅のピザ屋「ピッツァ芦別」は横市フロマージュ舎が自社のチーズを使用し出店したお店。こちらもぜひ立ち寄ってみてください。
横市フロマージュ舎 代表取締役・横市英夫さん
芦別市本町1077番地
問合せ/0124-22-2007
ホームページ/横市フロマージュ舎