市内を流れる炭山川(たんざんがわ)にかかる「旧三井芦別鉄道炭山川橋梁」は、芦別を代表する炭鉱遺産です。橋長94mの鋼製6連プレートガーター桁橋。渓谷に立つ最高約30mの橋脚が連続するさまは圧巻で、周囲の自然との融和も見事です。その魅力を紹介します。
この鉄橋は昭和20(1945)年、芦別で操業する三井鉱山が石炭運搬専用線の延長のために建設し、平成元(1989)年3月の廃線まで活躍していました。平成21(2009)年には、貴重な産業遺産として国の登録有形文化財に指定。令和元(2019)年5月に文化庁が選定する日本遺産に認定された「炭鉄港」ストーリーの一つでもあります。
橋の上には、懐かしいフォルムのディーゼル機関車DD501と、石炭専用貨車セキ3820を保存展示。その光景は往時の雰囲気が漂い、芦別が炭鉱で沸いた時代をほうふつさせます。
鉄道は人工物でありながら、自然との親和性が高い建造物と言われます。この橋梁も、四季に応じた魅力的な表情を見せてくれます。夏場には濃い緑と一体になった、たくましくもノスタルジックな美しさ。秋晴れの空の下では、紅葉の森に浮かび上がるような色彩美。そして冬の銀世界、厳寒地ならではの白い花を咲かせたような木々と、赤い橋のコントラストは、まるで一枚の絵画のように心に響きます。
市街地から南に向かう国道452号の炭山川橋から簡単に眺められます。
芦別市西芦別町・中の丘町
問合せ/0124-24-2121(星の降る里百年記念館)
「旧三井芦別鉄道炭山川橋梁」展望広場までの道道の通行についてはこちら